シアトルから日本へ

学んで、教えて

日本で暮らす外国人は年々増えています。出入国在留管理庁の統計によると、2025年6月末時点の在留外国人数は、日本の総人口の約3.2%に相当。人々は日本の何に魅せられ、どのように新しい言葉を身につけていくのでしょうか。

日本に長年暮らすColeman(コールマン)さんに、自身の経験と、外国語を学び、教えるうえで大切にしていることを伺いました。

来日と、思いがけないキャリアの広がり

「私が故郷のアメリカ・シアトルから日本に初めて来たのは、1982年ごろです。来日当初は、大手デパートのモデルや俳優として、エンターテインメントの仕事に積極的に関わっていました。バラエティ番組ではかなりハードなロケもありましたが、テレビドラマで当時の人気アイドルの恋人役を演じる機会もあり、貴重な経験になりました」

若き日の一枚を手に。英語講師であり俳優でもあるColemanさん

現在は英語教師を中心に、俳優やヴォイスパフォーマーの仕事にも時折携わっているのこと。

「その後、NHKの英会話番組に出演し、学校でも英語を教えてきました。今でもイングリッシュキャンプに同行したり、新百合ヶ丘を拠点とする大人向けのサロンスタイルのスクール『100 School』で教えたりしています。ミドル・シニアの皆さんが真剣に英語に向き合う姿には、いつも感心させられます」

日々の生活の中で日本語を身につける

Colemanさんは日本語学校などで体系的に学んだ経験はなく、独学と日々の生活を通して流暢な日本語を身につけました。

「約3年間、ローマ字表記の日本語辞書を後ろのポケットに入れていました。分からない言葉に出会うと、その場でそっと取り出して調べていました。日本文化が好きで、毎日その中に浸っていましたし、幸い日本人の友人も多かったので、日本語を使う機会が自然とたくさんありました」

上達の秘訣を尋ねると、

「大切なのは、間違いを恐れず、とにかく使ってみることです。日本で暮らすと決めた以上、日本語は日常生活に欠かせませんでした。当時は日本人の彼女もいましたしね。今では長年連れ添っている妻です(笑い)」

言葉を本当に身につけるために

「日本人の生徒さんから、どうすれば英語を話せるようになりますか、とよく聞かれます。

もちろん冗談で『私のレッスンを受けてください』と言いますが、レッスンだけで外国語を身につけることはできません。恥ずかしがらずに使ってみること。間違えても使い続け、その都度修正していく。その繰り返しが大切です」

年齢に関係なく、言葉は使いながら育てていくもの。Colemanさんの言葉は、ミドル・シニアの学習者にも実践的な励ましを与えてくれます。

故郷・シアトルで過ごした夏

この夏、Colemanさんは故郷のシアトルを訪れました。

「きょうだいや友人に会ったり、アメリカの家を片づけたりして、忙しく過ごしました。兄と一緒にメジャーリーグの試合にも行きました。地元のチームはシアトル・マリナーズです。イチローさんが活躍したので、日本でもおなじみですよね。兄は熱心なファンなんです」

アメリカ北西部にあるワシントン州最大の都市・シアトル

シアトルの人気の食べ物は?

「Secret Burger Kitchenで、とても大きなハンバーガーです。ボリューム満点ですよ。シアトルはスターバックス発祥の地でもあり、コーヒー文化が街に深く根づいています」

豊かで都会的なイメージのあるシアトルですが、深刻な社会問題も抱えています。

「MicrosoftやAmazonなどの世界的企業があり、華やかな印象があるかもしれません。その一方で、ホームレス問題や経済格差といった大きな課題にも直面しています」

日本で今、食べたいものは…

最後に、日本に戻って食べたいものを尋ねると、Colemanさんらしいユーモアを交えて答えくれました。

「やっぱり日本の甘味ですね。英会話サロンで生徒さんたちとお茶するときがあります。その店のワラビー餅、いや、わらび餅が大好きです(笑い)」

「ワラビーモチ!」と笑いを誘うColemanさん

豊かな表情とその温かさとユーモアから、Colemanさんの授業を生徒さんたちが楽しみにする理由が伝わってきます。日本語も堪能なColemanさんは、まさに、人生を楽しみ、楽しませるプロなのでしょう。

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